1.小学2,3年から始まる漢字学習の難しさ
日本語学習で学年を追うごとに、音読み訓読み、特別な読み方が出てくるようになり、3年生ぐらいからだんだんと難しくなってくる漢字。
海外在住だと、日常生活の中で日本語を『使う』『見る』『聞く』時間が圧倒的に少ないので、簡単に覚えるのは難しいですよね。
そんな日本語学習の難しさは、音訓読み、特別な読み方などが増えてくる2,3年生ごろから加速していきます。
私たちが子どもの頃は、ひたすら10回書くなどして力技で漢字を覚えていましたが、日本語に触れられる限られた時間で漢字を覚えていくには、『1回に少なく、頻度を多く』漢字練習することが大切です。
・音訓読み、特別な読み方が出てくる2、3年生からが勝負!
・漢字練習は『1回に少なく、頻度を多く』
・まずは『読めること』が大事。
よっぽど興味があったり、時間的な余裕があれば、漢字の読み書きができるにこしたことはないのですが、海外生活の限られた時間で、日本語を習得していくには、優先順位が必要になってきます。
今の時代、パソコンや携帯が発達して大人でもどんどん漢字が書けなくなっている中、まずは『読めること』が大事で、それができれば意味を調べたり、入力したり、たいていのことはなんとかなります。
そこで私が考案した『効率よく』『どんどん書く』『自作の』漢字ノートの作り方を伝授します!
これまでたくさんの子どもたちを見てきて、日本語を習得するにはどんな形でも『触れる時間を増やすこと』が一番の勉強法であり、近道だと確信しています。音読とセットでこの漢字ノートを作って、ぜひ活用してみてください。
2.『どんどん書く!オリジナル漢字ノート』とは?
この漢字ノートは『自分が読めなかった漢字を書きためたノート』であり、音読とセットにして作っていくのですが、自分で作っていくのでどんな漢字ドリルよりも実践的で、お子さん自身のレベルやステップアップに合う内容になります。
この『どんどん書くノート』のメリットは以下の5つ。
1.読めなかった、書けなかった漢字を書きためていくので、自分の弱点がわかる。
2.すきま時間、おるすばん時間や、ゲームの交換条件として使える!
3.漢字練習はダラダラ書かず3回ずつで、繰り返しにイヤにならない。
4.ちょうど1ページやるのに、達成感がある。
5.できなかった漢字が何度も出てくることで、見慣れてだんだん覚えてくる。
息子が言うには、『ママにガンガンやらされちゃうノート』だそうですが、効果はばつぐん!ゲームの前に、テレビの前に、『漢字1ページだけやっちゃいな!』と交換条件にさっと出すのがコツです。
3.『どんどん書く!オリジナル漢字ノート』を作ってみよう!
まずこの漢字ノートは、音読とセットになっているのがポイントです。
教科書や本などを音読させる時に、この漢字ノートとペンを置いておきます。
そして、音読で読めなかった漢字をノートに書いていきます。
91文字の漢字ノートだとちょうど1行に2文字の漢字、1文字の漢字がそれぞれ3回ずつ練習できるように作成できます。
低学年のお子さんは、マス目が大きいものを利用していると思いますので、3回ずつになるように工夫して空いているマス目を残しながら作ってください。
出てくる漢字の学習学年がすぐにわかるので、教科書は漢字ノートを作るのにぴったりです。他に興味のある本があれば、それを使っても構いません。
出てくる漢字が学年別になっている本は、わかりやすく対象学年の漢字を強化できるのでおすすめです!
Kindleで読める日本語学習におすすめの本はこちら。
音読させながら、つっかえた漢字を書き止めます。
いたってシンプルですが、とにかく音読する際には、閻魔帳のごとく、ノートを片手に次々と書いていき、ストックをしておきます。
そして、もし余力があれば、時間があるときにその漢字を使った簡単な例文を下に書いておきます。(文章の中で覚えることも大事です。)
ノートの書き方のヒント【91文字ノートの場合】
・ノートを上下2段に分け、上の段には2文字の漢字、下の段には1文字の漢字を書いていく。
→そうすると、各漢字を3回ずつ練習することになります。
・送りがなのあるものは、送りがなつきで書く。
→練習するときに、よみがなを書かせます。
・余力があれば、短く簡単な例文をつける。
たいてい、『今のはわかってた!』『せっかく思い出しそうだったのに、答えを言うのが速すぎる!』と文句を言ってきますが、そこは時々おまけしつつ交渉します。
4.『どんどん書く!オリジナル漢字ノート』で練習しよう!
さて、オリジナル漢字ノートが完成しました。
交換条件にできるチャンスがあれば、どんどん使い、どんなすきま時間も無駄にしないようにしましょう!
使い方 →基本的にはどんどんやるだけ!
1.ふりがなをつける。
2.3回書いて練習する。
3.例文を書いてある場合は、そのふりがなをつける。
とにかく漢字の定着のためにはこの方法。
こうすることで、『読めなかった漢字を』『くりかえし練習する』ことになります。
このノートに書いてから、実際に子どもが漢字練習するまでに期間が空くことも多いですが、その間に案外覚えてしまっていて『なんでこれ書かなきゃいけないの?』となることもあります。
そうなったらしめたもの。
もうその漢字はマスターしたということになります。
(また忘れてしまうので、繰り返しが必要ですが・・・)
でも忘れてしまっても大丈夫。
また書けばいいだけですから。笑
ゲームをする前、遊びに行く前、留守番させる前、など、何かの交換条件に、ノート一冊やったらいいよというのがコツ(?)です。
毎日少しでも日本語に触れる時間を作っていきましょう!