海外在住でバイリンガル教育を続けていく際に、漢字学習は一番大きな壁であり、まずは漢字を嫌いにならないこと、漢字を楽しめることがポイントです。
いったん漢字を「おもしろい」「パズルみたいだな」と思えれば、点が線につながっていくように知識もつながり、おもしろさが見いだせるようになってきます。
そのためにもどのような漢字ドリルを与えるかは、非常に重要なのです。
今回は数ある漢字ドリルの中で、どのような点に注意して選べばよいのか、限られた時間、チャンスの中で効率よく選ぶヒントを集めてみました。
漢字ドリルを選ぶポイント
1.学年ごとに習う漢字が網羅されている
文部科学省で定められた小学生で習う学年ごとの配当漢字数は以下の通りです。
それぞれの学年で学習する漢字が網羅されていること。
できれば学年別一覧表などがついているものがよいでしょう。
また、学年によらず1~6年生までの漢字が出てくる漢字ドリルは、すぐに学習する学年がわかるもの
レベル別になっているものを選びましょう。
1年生 | 80字 |
2年生 | 160字 |
3年生 | 200字 |
4年生 | 200字 |
5年生 | 185字 |
6年生 | 191字 |
2.書き順、注意すべきポイントが書いてある
書き出しの1画目がわかりやすく、書き順が明記してあるもの、とめ、はね、全体のバランスなど、注意すべきポイントが書いてあるものがよいです。
書き順に関しては、初見で学習する際はきちんと書き順通りに練習することが大切です。
実は漢字検定を受ける場合でない限り、あまり厳密に書き順を覚える必要もないのが現実ですが、最初に書き順の基本を覚え、練習する際にはお手本通りにまず書いてみることは大切です。
よくあるのが、話したり聞いたりする日本語はわりとできていても、字を書かせると、角、とめ、はね、出る、出ないなどの基本が全くできていない(たとえば口を〇で書くなど)ということです。
一度覚えるとそれが良くも悪くも癖になるので、初めて習う漢字は読み方、書き順などを確認し、丁寧に書くということを心がけたいものです。
★漢字の覚え方、基本的な書き方【Coming Soon】
3.単語の例、例文が豊富である
漢字を習うにあたり一番大事なことは、例文の中、文章の中で実際に使われているのを見て理解できるということです。その漢字はどのような使い方をするのか、読み方をするのか、イメージがわくように例文が豊富なものがよいでしょう。
できればマンガやイラストが多く、視覚的に楽しく覚えられるものを選ぶとよいですね
★おすすめ漢字マンガ【Coming Soon】
4.興味に合わせた内容から漢字を学べる
図鑑や絵本の中で漢字がでてくるものは、楽しみながら漢字も覚えられて一石二鳥。
海外在住のお子さんの場合、とにかく日本語で読むもの=楽しいもの、興味があるもの、であることが、細く長く学習を続けていける秘訣なので、それに近づけた学習ツール、教材を探すことが大切です。
5.適度な厚さで達成感を味わえる
これはどの科目にも言えることですが、小さいステップをできるだけ積み重ねること、達成感を味わうことは学習する際には重要です。シールやチェックリストなどがあるドリルもよいですし、適度な厚さのもので、ゲームをクリアしていくような感覚を味わえるものがおすすめです。
シールや漢字ドリルそのものにキャラクターがついているかわいいものは、それだけで勉強のモチベーションにもつながったりします。上手に使って、達成感を味わいながら進めましょう。
まとめ
漢字ドリルを選ぶ際の注意点
1.学年ごとに習う漢字が網羅されている。
2.書き順、注意すべきポイントが書いてある。
3.単語の例、例文が豊富である。
4.興味に合わせた内容から漢字を学べる。
5.適度な厚さで達成感を味わえる。
このようないくつかの基本的な注意点をしっかりおさえ、さらにお子さんの興味があるものをテーマにしたものがおすすめです。最近は工夫された漢字ドリルもたくさん出ていますので、ぜひ今回の選ぶポイントを参考に、お子さんが自発的に手に取って「書いてみたくなる」「読んでみたくなる」ぴったりの1冊を探してみてくださいね。